集団塾に向かない子の特徴 個別指導塾と家庭教師、どっちが正解!?

中学受験のコツ
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教育ママ
教育ママ

うちの子は大人しいし、先生に質問もできない。集団塾では難しいんじゃないかしら?

このような疑問にお答えします。

まず結論から言うと、引っ込み思案で大人しい子でも集団塾をまず検討してほしいです。集団塾に向かない子は、粘り強さや自制心、社会性など非認知能力に問題を抱えているお子さん、学校での学習も含めて集団の中での学びが苦手なお子さん、本当に一部のお子さんが当てはまります。

”質問のしやすさ”という点で、個別指導塾を考える方が多いですが、1対2が主流の個別指導塾でも、大人しい子は質問してきませんね。

また1対2の個別指導というスタイル自体が、バイト学生の先生はもちろん、プロ講師でもうまく教えられない。

「相方の生徒さんが問題を解いている時間」に、「もう一方の生徒さんに教える」のが個別指導塾。時間配分が難しい。2人の生徒さんの学年も教科も違う。質の高い授業などおよそ不可能です。

また講師は生徒が問題を解いている間もじっくり観察したい。宿題やノートのチェックもしたい。1対2の個別指導ではそれも難しいのです。

ですので、集団塾に向いていなくても、安易に1対2が主流である個別指導塾を選ぶのは間違いです。

もし本当に集団塾に向かないお子さんであれば、家庭教師の先生にお願いする。あるいは、親塾による家庭学習で頑張る。私はこの2択だと考えています。

大人しい子でもまずは集団塾を検討

集団塾に向かないタイプのお子さんとして「大人しい子」「人見知りな子」をあげるのは間違いです。

クラスの派閥集団に入れず、集団塾の質問受けの時間も”絶対に”質問に来れない子。集団塾にもたくさんいます。ですが、集団塾に通われています。

・他の生徒さんの考え方に触れられる。集団の中でしかできない学びがある
・競争意識も働く!何事においてもライバルの存在は必要不可欠。どんな子にも「〇〇くんには負けたくない」という意識はある

こういった集団塾のメリットは非常に大きいです。一人で勉強していると、どうしても緩みます。集団塾のカリキュラムでリズムを作り、周りの生徒の頑張りを見て、自分もやる気を出す。

もちろん集団塾のフォローとして、個別指導や家庭教師の先生にお願いするのはありです。

集団塾に向かないお子さんの特徴

集団塾に向かないタイプは、まず非認知能力(粘り強さや協調性)に問題を抱えているお子さん。具体的な特徴は、

・他の塾生に迷惑を掛けてしまう
・頻繁に授業妨害をする。本人は授業など受けるつもりがなく、勉強自体に意欲的でない
・集団塾の膨大なカリキュラムを、駆け足の速度で処理していく授業形態についていけない
・先生をいじることのみに積極的。板書を写さないし、ノートも真っ白。テキトーに落書きも散見される

「そういう場合は叱ってくれて結構です」と保護者の方に言われても、お子さんはすぐに心理的慢性化状態に陥ります。叱っても意味がありません。

心理的慢性化状態:同じ刺激を与え続けると、その刺激に慣れてしまい、刺激を刺激とも感じなくなってしまう心理状態になる。

勉強をやってきた友達をほめることで、その子を”叱らずに叱る”という暗黙の負の強化という叱り方の技術もありますが、

馬を水辺につれていくことはできても、水を飲ませることはできません。やる気がない子どもにやる気を起こさせるのは容易ではありません。

このタイプの生徒さんは、えてして極めて天の邪鬼心理。「〇〇しなさい」と言われると、逆に反発してしまう。

「君が騒いでいると、周りの頑張っている友達に迷惑じゃないか」と社会性に訴えても効果がない。

社会性や協調性も低いのです。勉強に対し、粘り強く、我慢強く取り組むことができません。

こういったタイプのお子さんは、集団塾に向かないどころか、大人びた早熟天才型が求められる中学受験に不向きです。

非認知能力が低いと中学受験にも向かない

中学受験には、非認知能力も大切です。

自己認識(自己肯定感)、意欲、忍耐力、自制心、メタ認知ストラテジー、社会的適性、回復力と対処能力、創造性、協調性や誠実さなど性格特性といったものです。

参照元:中室牧子氏著『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「この子は頑張れる子だから何とかなるでしょ」という会話。塾講師の間でよく聞きます。

学力というIQ面に関しては劣っているが、頑張れる=グリットやHQ、非認知能力は高いので最後まで「戦える」だろうということです。

特に忍耐力や自制心は大切です。ともかく自分に「大甘」な子。我慢が出来ない子はダメです。

社会性、協調性が少しでもあれば「周りの子が頑張っているからぼくも頑張ろう」となるのですが、ここも劣っていると本当に「ゴーイングマイウェイ」を突き進んでしまう。

非認知能力の全てが優れていなくとも、他の部分でカバーできればいい。ですが、非認知能力のほぼすべての項目が黄~赤色信号であれば集団塾に向かない。中学受験にも向かないでしょう。

その場合はどうすればよいのか?

・校外実習や体験学習、地域の部活動に参加させて、今からでも非認知能力を磨いていく
・体験学習と並行して、家庭教師の先生にお願いする。あるいは、親塾で頑張る

個別指導塾でも「授業中にトイレにいく」などしてエスケープ。「体調が悪い」といって、授業を放棄する。そのような練度の低い勉強しか成り立ちません。

そういったお子さんにも対応できるプロ講師が集まる個別指導塾であれば、まだ指導は可能かもしれませんが。基本は、家庭教師か親塾がおすすめです。

まとめ

集団塾に向かないお子さんは、非認知能力に問題を抱えたお子さん。あるいは、学校など集団学習では集中できないお子さん。

そのようなお子さんは、集団塾では他の塾生に迷惑を掛けてしまう可能性が高い。

非認知能力が学力に与える影響は、幼少期にはあまり見られませんが、年齢が上がるにつれて大きくなっていきます。

今後の指導法としては、①体験学習や地域のスポーツクラブ(集団競技)で協調性、社会性などを学び直させる。②家庭教師の先生にお願いする。

家庭教師の先生でも、「はまる」先生でしか教えられません。サッカーが好きなお子さんであれば、サッカーでプロを目指していたような先生の話はよく聞くでしょう。

もし保護者の方にお時間があれば、親塾も選択肢のひとつです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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