中学受験は教育虐待にあたる?虐待の定義から迫る!

中学受験のコツ
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教育ママ
教育ママ

中学受験で教育虐待しているかも。このままでは後悔してしまうかも。

「中学受験するという選択が間違いだったのかも」という後悔の声を聞きます。教育虐待をしているのではないか、という保護者のお悩みです。

中学受験を終えた保護者の方が後悔していることの第一は、厳しすぎる叱責です。

中学受験を終えたばかりのお母様へのアンケート調査では、74%が後悔しているとのこと。具体的には、

「成績のことで叱ったこと」(27.5%)、「宿題をしないことで叱ったこと」(14.9%。つまり、成績や宿題のことで「叱ったこと」を後悔している保護者が42.4%。

参照元:Yahooニュース”【過熱する中学受験】合格した子の親、74%が後悔。「やらなければ良かった」と思うことは…?”

まずは教育虐待の定義を法的に確認します。次に、元中学受験生の子どもをもつ、先輩の保護者の方のご意見に目を通していきましょう。

これって教育虐待なの?

昨今、教育虐待という言葉が「一人歩き」しているという印象を受けます。

お子さんを叱責することは、教育において必要です。教育基本法第10条の家庭教育においても、

父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。

教育基本法 第10条(家庭教育)

また民法第822条(懲戒権)においても、

親権を行う者は、第820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内でその子を懲戒することができる。

民法 第822条(懲戒権)

この第820条は「親権者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利と義務を有す」という内容です。

教育虐待ではなく、懲戒権を保護者は与えられていることにまず注目してください。子の問題行動を放置することこそ、親権者としての責任放棄。真の「教育虐待」だと思います。

確かに児童虐待防止法第3条では「虐待の禁止」が定められています。ですが、罰則はありません。

罰則は、児童相談所から虐待を指摘され、お子さんが一時的に保護され、6か月の間は接近禁止命令を受けているようなケース。その命令違反をした場合に、「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」が処されます。ともかく、例外中の例外ですよ。

折檻すべきか否かの線引きはきちんと

体罰を積極的に推奨はしませんが、口で言ってもわからない子はいます。

勉強面に関しての体罰は行き過ぎていますが、他人様のお子さんをいじめたり、いたずらした場合は容赦なく折檻すべきです。

ここが体罰を行うか否かの線引きです。親であるならば、その線引きをしっかり行わなくてはいけません。この点が出来ていないと、子どもは非認知能力が育たず、保護者は子供に舐められ、いつまでも自律せず、社会性が身につかないという結果になります。

なぜ中学受験は教育虐待と言われる?

なぜ中学受験は教育虐待と言われるのか?関連する書籍に目を通せば、勉強ができないことへの厳しすぎる叱責、お子さんの人格否定が頻繁に行われ、最終的には家出をするという事例が挙げられています。

子どもが泣いて嫌がる中学受験を、親の一存でやらせることなど、こんなことは教育虐待にはまったく入りません。その代わり、親も一緒に頑張ること。これだけです。

勉強が分からないことで叱るのはやめましょう。勉強をしないことに関しては、保護者の方も付き添って勉強をしましょう。その場合でも、お子さんが反抗するのであれば、

叱責するのではなく、適切な罰を与えることが必要です。ゲームを禁止する。スマホを没収する。家で勉強しない子どもの保護者の方は、この程度のことでも躊躇われる。

教育虐待に対する誤解が大きいと思います。民法における”子の利益”は、小学生の間は親権者が考えるものです。その利益のために行う懲戒権も正しく理解していただきたいと思います。

後悔しない中学受験のために

中学受験はお子さんを成長させる良い機会の一つ。スポーツと同様、一生懸命頑張ること自体に価値があります

もちろん保護者の方は「厳しく叱りすぎていないか」と自省することは大切です。非認知能力の一つにメタ認知があります。

メタ認知とは、自分を鳥瞰的に見つめる視点をもつこと。客観的に自分を捉えることです。

親心のみ優先して中学受験させている。子どもは親を喜ばせたいだけで、ムリをして頑張っているだけであるという意見もあります。

大切なのは子どもさん本人が本当に望んで受験することだと思います。 大抵の家庭は親がそうした方が良いと思い、子どもは親の期待に答えたい、喜ばせたいという思いだけで受験する方も多いのではないでしょうか。 その本人の気持ちに親が気付けずに、いつの間にか親のエゴを押し付ける形になり、怒ってしまったら、かえって不幸なのかなと。

引用元:【過熱する中学受験】合格した子の親、74%が後悔。「やらなければ良かった」と思うことは…?(返信コメント)

「本当に望んで受験している」かは確認できるものではありませんが、「親を喜ばせたいから受験する」のは事実です。精神科に通っている大人の方でも「精神科の先生が喜びそうなこと」を言いますよね。

中学受験でうまくいかず地元の中学校へ行っても、十分やり直しはできます。(略)早めに良い集団にいれてあげたい親心はすごくよくわかりますが、伸びない時期に無理強いさせるといい事無い気がしています。

引用元:【過熱する中学受験】合格した子の親、74%が後悔。「やらなければ良かった」と思うことは…?(返信コメント)

それでも中高一貫校に通うことのメリットは大きいです。最難関中への入学が、その後の進路を変えるのは事実です。答えが出ない悩みです。一方で、中学受験させるデメリットとして、

私はむしろ中学受験する事自体を熟考する事を、これから子育てする人にはお勧めしたい。 経済的に不安な家庭は止めておいた方がいいですよ。 その後も大学卒業まで、とってもお金がかかります。 中学受験はそこから「10年間お金がかかるエスカレーターに乗ること」とは聞いてたけど、その通りでした。

引用元:【過熱する中学受験】合格した子の親、74%が後悔。「やらなければ良かった」と思うことは…?(返信コメント)

私立はお金がかかる部活動も多く、ブラスバンド部でも公立校は楽器貸与だと思いますが、私立は自費で買うご家庭が多い!

遠征費などの出費も。お小遣いも「ほかの子は1万円なのに」と文句を言ってきます。

中学受験は親の責任

「中学受験は親がするもの」。保護者の方が責任をもって受験させるべきです。

親の顔色を常に伺うのが子ども。お子さんの「自発」的な意思などは無きに等しい。

小学生のお子さんに責任など求めてはいけません。そのように考えると、お子さんが”勉強しない”ことに対して、もう少し寛容な姿勢を持てるのではないでしょうか。

親から自立した段階で、ようやくお子さんの意思の尊重とともに、本人に責任を問えるのです。

法律でもそう。未成年の場合は、保護者の方が代わりに責任をとるもの。

成績で叱るのは間違い

宿題をやらない等について叱るのは親として真っ当な行動に思えるのだけど、 成績という「結果」について叱るのはなんか違う気がしてしまう。 改善ポイントを見出し前向きなアクションを起こすために行うのが模試や定期テストでしょうし。 でも、そんなことも見えなくなるくらい親も追い詰められるのが中受って世界なのでしょう。

引用元:【過熱する中学受験】合格した子の親、74%が後悔。「やらなければ良かった」と思うことは…?(返信コメント)

宿題をサボってやらないことに関して、叱るのは当然です。ですが、成績に関しては「改善を促す行動」を諭すことが大切です。親子間でルールを作る。守らせる。この線引きが大切です。

どんな結果でも子どもが前を向けるように

中学受験をする場合、小学校4年生頃から準備する。 まだ10歳やそこらの子供に、将来何がしたいか、どこの学校に行きたいか決断させるのは無責任。子供がやりたいと言っただのは全て詭弁。受験の結果を子供に押し付けているだけ。より良い環境で子供に学んで欲しいと思うのは親として間違ってはいない。ただそれは親の希望だ。どんな結果でも子供が前を向ける様に一緒に受験する位の気構えがないなら 子供の自由な時間を奪ってまで受験なんてさせるべきじゃない。

引用元:【過熱する中学受験】合格した子の親、74%が後悔。「やらなければ良かった」と思うことは…?(返信コメント)

中学受験は親の責任、判断で受験させるものです。「あなたが受験したいと言ったんでしょう」は詭弁です。月謝を払っているのは保護者の方。保護者の方の判断で受験させています。

たとえ第一志望の学校に合格しなかった場合でも、お子さんが前を向けるように。

そのためには、保護者の方も前を向いておかなくてはいけません。第一志望校に不合格だった場合。そういうケースも考え、親子で前を向いて、中高6年間の学業に専心できるように声掛けをしましょう。

まとめ

中学受験で教育虐待をしたと考える保護者の方のほとんどは、中学受験直前に多いです。

「なぜ受験直前期にのんびりしているのか?」と、つい厳しすぎる叱責をしてしまうケースが多いです。

ある程度は仕方がない。

後悔しない中学受験のためには、親が責任をもって子どもにやらせているという意識を最後までもつ。「このままでは〇〇校に受からない」と成績に関して叱るのは間違い。

「仕方なくやっているんだ」と反抗した場合、「周りの子どもたちに対して失礼だ」と叱ってください。他人が一生懸命取り組んでいるものを見下すのはヒトとしてダメ。

叱っていいのは、こういう生意気な勉強態度。その際、改善を促すためのルール作りを親子で行う。

この点が今後の親子関係を壊さないためにも重要です。最後までお読みいただきありがとうございました。

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